神戸市 北区の方へ 参考事例【植栽目隠し 庭リフォーム 施工事例】
■ 雑草をどうにかしてほしい!
■ デッドスペースを有効活用したい
■ 浴室の窓に目隠しをしたい
50代のお客様からのご依頼です。庭全体に雑草が生えてしまってお悩みでした。
お庭全体にドクダミの匂いが充満してしまうほどの、はびこり具合でした。ドクダミは地上に出ている草をとっても意味がありません。地下茎のある雑草ですので、きちんと処理するためには、40~50cm程度土を掘り返し、全部手で根をほぐして分別し、捨てていく作業が必要になります。プロでも大変な作業ですので、なかなかお客様ご自身で処理するのは難しく、お困りの方がとても多いです。
もともとお宅にあるサルスベリの木は、門かぶりの木として使用することにしました。
(※門かぶりの木・・・その敷地内に入る前に必ずくぐりぬける様に配置されている木。そのお宅のシンボルツリーのこと)
道路から門扉を開けて入ってくると、右側に塀があります。これは、塀の向こう側が浴室であることから、それを隠すために設置されている塀です。塀のせいでとても閉鎖的なお庭になってしまっているだけでなく、デッドスペースがもったいないので、有効活用されたいとお考えでした。そしてその塀にある2番目の門を開けると、先ほどのドクダミが生い茂っている場所へとつながります。
これがご提案平面図です。
2番目の門がある塀をすべて撤去してしまい、1番目の門から入ると広い庭が広がっているような設計をご提案しました。こうすることで、とても明るく広い空間になります。視線が気になる浴室の窓の前には植栽をし、目隠しにします。
花壇を作成し、既存の植栽はすべて移動させて使用します。新しく植えるのはお客様がご希望されたクスノキだけです。(もともとあるものは活用するのが当店のモットーです!)
庭全体はジェラストーンを張り、明るい印象に仕上げます。石張りすることで土に太陽の光が届かなくなりますので、草取り要らずのお庭になります。
施工が始まりました。地下茎のあるドクダミを、掘り起こしてしっかりと処理していきます。そしてそれでも対応できない部分にはピンポイントで除草剤を使用します。「掘り起こさなくても、最初から除草剤をまけばいいんじゃないの?」というご質問をいただくこともありますが、その方法ですと、絶やしたいはずの地下茎のある雑草には利かず、枯らしたくない木を枯らしてしまうこともありますので、手間がかかりますが、掘り起こしての根の分別作業は必要になります。除草剤の使用はなるべく最低限に抑えたいのです。
移植するために、植栽を剪定していきます。門かぶりの木として使用するサルスベリは移植の準備で葉を落とします。根の部分まで掘り起こした木は、葉が多く付いた状態ですと、根を切られた状態ながら、葉からどんどん蒸散してしまう(水分が出て行ってしまう)ため、木が傷ついてしまいます。それを防ぐために、葉の数を少なくしておくのです。
2番目の門と塀を撤去しました。これだけでもとても明るく、開放的な空間になりました。 サルスベリとツバキは移植するので、根巻きを施します。
(※根巻き・・・根の部分の土が崩れてしまわないように保護すること。土が崩れると木が枯れてしまうため。)
今まで花壇の部分は土が盛られて高くなっている状態でしたが、もしその土を処分するとなると、コストもかかります。そのため、土をうまく利用できるよう、新しいお庭では土留め(ブロック)を積み、天端にオーストランリアレンガ(発色の良い明るい色のレンガ)を使用した、オシャレな花壇を作りました。ブロックを並べて塀を作ると通常カクカクとしたデザインになってしまいますが、モルタルで下地を付け、曲線にすることで、一気に洋風な雰囲気になります。多能工化した職人が多数いる当店だからこその施工になります!
(※多能工化:たのうこうか・・・もともと大工として入社した職人が、植木の剪定や庭仕事、水道工事、左官工事等、さまざまな工事ができるようになること。人件費がかからずコストカットにもつながる。)
庭全体はジェラストーンの石張りにし、洋風なイメージがさらにUPします。歩きやすくなるだけでなく雑草対策もでき、さらに、お庭全体の色合いも明るくなります。
浴室前の塀がなくなったため、目隠しとしてヤマモモを植えました。お写真にはまだありませんが、浴室の窓の前にも植栽をしますので、しっかりとした目隠しになります。サルスベリはこのように門かぶり風におさまりました。花が咲いた時に、ちょうど花をくぐって敷地に入るようになるよう調整しました。7~10月という、他の植栽の花が咲かない時期に、110日間(別名110紅)、サルスベリが咲きますので、シンボルツリーとして良い仕事をしてくれます。
ビフォアーアフターです。生い茂っていたドクダミはなくなり、ジェラストーンで明るい印象に。植栽も、移植をしたり剪定をし、見た目もスッキリとしました。後々のことを考え、植物をより育てやすいお庭に整えるのも私どもの大切な仕事です。
こちらは家の西側の脇の通路になります。もともとお庭に並べられていたコンクリート板を再利用してアプローチをつくりました。今までは雨の日に通路を歩くと足元が汚れてしまうこともありましたが、アプローチのおかげで汚れにくくなります。このように、「あるものを活用する。なるべく捨てない!再利用しよう!」という心がけをすることで、処分代がカットでき、とても経済的です。
業者によっては、新しい物をどんどん使用したがるところもあると思いますが、当店では、既存の物は壊れていない限り、すべて活用する気持ちで作業をさせていただいています。
馴染みのある物がうまく活用されると、コストカットということだけではなく、「こんな風に活用してもらえたの!?」と、お喜びのお声をいただくことが多いです。
玄関前のアプローチ部分のタイルは高圧洗浄機で汚れを落としました。もともと花壇がありましたので、そちらの草取りをし、パンジーとビオラを植えました。色鮮やかなお花が出迎えてくれることで、明るくさわやかな印象になりました。
大きな木の根元に、ヒイラギナンテンやサツキ・ツツジ等の低木類を植えます。低木類を植えると、土に日が当たりにくくなるため、背の低い雑草が生えにくくなります。もし生えたとしても、低木類よりも背の高い雑草が生えてきますので、草取りも楽に行うことができます。門かぶりの木、サルスベリも移植完了です!
お庭が完成しました!ジェラストーンの中に数ヶ所ある砂利の部分は、排水枡や止水栓など、ふさいでしまってはいけない部分になります。むき出しの状態だと一気にデザイン性が落ちてしまいますので、このように、うまく隠します。こういった細やかな心配りができるのも、女性一級建築士や良い職人がいるからこそです。
「塀のせいで風通りも悪くて、暗くてジメジメしていたものが、こんなにもスッキリ明るくなるとは思わなかった。同じ庭とは思えないよ!」 「草取り要らずのお庭になって嬉しい!」 とお喜びいただきました。
サルスベリも、真夏の花の少ない時期に花を咲かせ、立派な門かぶりの木として守り神となることでしょう。