芦屋市の方へ 参考事例【庭リフォーム 目隠し施工例】
■ 家のリフォームをしたが庭だけ和風なので雰囲気が合わない
■ アプローチ・玄関が隣の家から丸見えで困る
■ 郵便受けの足元が悪いので直したい
家を譲り受け、「自宅はリフォームが終わり、和洋折衷な雰囲気になったけれど、庭だけすごく和風なので新しくしたい」というご希望でした。
コバ積みの門柱をはじめ、純和風な雰囲気の外構です。アプローチ(敷石)は大谷石です。大谷石は水を含むと、えぐれたり欠けてしまうやわらかい素材なので、本当は歩くところには使わないほうが良い石ですが、30~40年前はそのことがあまり知られておらず、綺麗であることと、加工しやすい(やわらかいため)ことからよく使用されていました。
マツやモミジ、ツバキ、ツツジ・・・など、ほぼ全て和風の木が植わっています。
門から入ってすぐ左に、こちらも和風な庭石が置いてあります。とても立派な門柱や門扉は、再利用しようということになりました。
こちらが提案させていただいた図面です。
現在ある門柱や門扉は和洋折衷にしっかりと対応できる良いものですので、ジェット水流で綺麗に洗い再利用し、大谷石だったアプローチの素材をイギリスのヨークストーンに変えることで、一気に雰囲気が和風から洋風に変わります。
また、密生していた既存の和風の木を適度に間引いて、移植して、バランスを考えて植栽しなおしました。メインのクロマツとマキはシンボルツリーなので、お庭の格を下げないよう、同じ位置のまま和洋折衷風に剪定をし、綺麗に残しました。同じ木なのですが、剪定することで雰囲気がガラリと変わります。その他、新しく洋風の木も植えました。
そして、リビングの掃き出し窓がお隣のお宅から見えるため、目隠しのためにアルミのフェンスを設置します。
和風の玉石は処分するものもありますが、なるべく捨てずに再利用できる部分に利用します。奥様から、雨が降った時などに「ポストまでの足元が不安定で怖い」というご意見がありましたので、歩きやすいように作りなおしました。
植木鉢の小さな穴を突き破り、地面に根が到達して浮いてしまっている藤には、洋風の色合い・形の玉石を加えて、ロックガーデンをつくりました。
毎年、虫(チャドクガ)がついてしまうツバキは泣く泣く処分し、赤い実のなる綺麗なソヨゴという木を植えました。大きな庭石はチェーンブロックで引き上げ移動させ、和風に組んであった石を洋風に組みなおしました。
大谷石でできていたアプローチ部分を、英国風のヨークストーンに変えます。職人がひとつひとつ目地をして石貼りをしていきます。先ほど、植木鉢を根が突き破った藤があった部分に、藤を這わせることができるように、藤棚のアーチをつくりました。
お隣のフェンスが丸見えだった部分に、アルミフェンスを設置しました。正面から見ると隙間が空いていますが、少し斜めから見ると、見事に視界がさえぎられます。
玄関の部分を、お隣の窓から見えないよう、目隠しのフェンスと株立ちのシマトネリコ(植物)を植えました。
ドウダンツツジは庭から家の方へ5メートル程度移動させ、目隠しとして利用しました。テラスが作られていましたが、古くなりヒビが入って割れてしまっていましたので、部位カットして充填して直しました。全部作り変えたように綺麗になりますが、こちらの方法のほうが、部分的に強度を確認し、弱くなってしまっている部分だけ補強するので、大幅なコストカットにつながります。
防草シートで木の根の部分までくるみ、雑草が生えないようにします。この作業はかなりの手をかけて行ないます。また、移植できる場所があれば、既存の木はなるべく移植してあげるようにしています。
このように仕上がりました。センサーで人を察知し、足元を照らす電灯も設置しました。お宅がもっと和風でしたらこのお庭だと洋風すぎますし、もっとお宅が洋風でしたら和風すぎると感じますが、リフォームされ、和洋折衷の雰囲気のあるお宅に合わせ、お庭もうまい具合に和洋折衷な仕上がりになりました。この辺りの絶妙なバランスが難しいのですが、当店の得意分野でもあります。
玉石を再利用した郵便ポストの足元の部分は、このように仕上がりました。奥様から、「雨の日でも足元が滑らず、汚れることもないので安心して新聞や郵便物を取りに行くことができるようになったわ」と、とてもお喜びいただきました。
既存の木は残していますが、剪定したことでスッキリとし、お庭全体が明るくなりました。奥様ご希望のレモンの木も植えました。
額縁の背景みたいな形でフェンスがあることで、手前にある木が浮いて見え、広く感じることができます。このフェンスがなく、木の後ろにまた木が生えている状態ですと、空間は狭く感じ、さらに、木と木の間の少しの隙間からお隣からの視線が気になってしまいますが、この目隠しフェンスにすると、空間を広く感じることができるうえ、しっかりと目隠しの効果もあるので、一石二鳥の優れものなのです。大きな庭石はマキの根元あたりにあったのですが、その位置ですと、和風がとても強調されていました。なので、門柱近くに移動させ、石の表面の模様などのことも考え、向きを調整し、良い具合に存在感を消すように配置しました。
仕上がったお庭を見て、奥様に「自分の家じゃないみたい!」「よくぞここまで変えてくれましたね!」と何度も言っていただけました。和洋折衷のお宅に合った、英国風のヨークストーンでのアプローチ。剪定されてスッキリとした植栽、木々。そしてお隣との目隠し・・・と、ご要望にしっかりとお応えできるお庭になりました。将来、藤棚のアーチには綺麗な藤の花が出迎えてくれることと思います。