芦屋市の方へ 参考事例【庭リフォーム・造園 施工例】
■ 平坦なバリアフリーのお庭にしたい
■ 雑草対策のできたお庭にしたい
■ 駐車場へ出入りできるようにしたい
50代のご夫妻からのご依頼です。当店がご自宅の修繕やメンテナンスをご依頼いただいているお客様経由でご紹介いただき、ご依頼いただくことになりました。
ご依頼くださった奥様は、歩く時に杖を使用されます。お庭を使用されているのは主に奥様なのですが、ご自宅のお庭には庭石や飛び石がたくさんあり「つまづいて転びそうで怖い」とお悩みでした。平坦で、バリアフリー仕様なお庭にしたいというご希望でした。
施工前のお庭です。左側が手前、右側がその奥を写したお写真になります。手入れをされているので、雑草が生えていない状態ですが、見ておわかりの通り、とても広いお庭です。この広範囲のお手入れをするのはとても大変で、「雑草の生えない管理のしやすいお庭にしてほしい」というご希望もいただきました。
左側は玄関を出てすぐのお写真です。自然石や石臼の一部分を使用したアプローチがあるため、つまづいて転んでしまう危険性があります。真っ先に「この部分を変えてほしい」というお話がありました。そして、大きな庭石もたくさん置いてあり、その先には飛び石も設置されています。こちらも危険なので変更したいというお話でした。
お庭の目の前に月極めの駐車場があり、お客様のお車もとめていらっしゃるのですが、駐車場へ直接入ることができず、ぐるりとフェンスを回ってお車まで行かなくてはならず、杖を利用される奥様にとって、不安も大きく、不便を感じていらっしゃいました。
また、駐車場は他の方も利用されていますので、お庭が丸見えで、奥様が視線を気にされていました。そこで、ご主人様がご自身でラティスフェンス(斜めに板を交差させたウッドフェンス)を購入され、フェンス1枚1枚を結束バンドで留め、さらにアルミフェンスとも固定して自作の目隠しを設置されていました。
こちらがご提案させていただいた図面です。
①玄関出てすぐの自然石や石臼でできている飛び石を、玄関目の前にある花壇の縁取りに利用します。「既存のものはなるべく利用する」のが当店のモットーでもありますし、石は処分するのにも費用がかかりますので、再利用することでコストカットにもつながります。植栽が植わっている花壇の中は土の状態です。
②今までは腰の高さ程の雑草が生い茂り庭の管理が大変でしたので、防草舗装のおかげで雑草が生えない快適なお庭にします。
お客様のご要望でもある、もともとある樹木を大切に残し、お庭の雰囲気に合わせて剪定します。当店は、移植する時間が取れないことや、お客様の強いご希望でないかぎり、伐採することはほぼありません。「和風な雰囲気の木だから、新しい洋風のお庭には合わないだろう」と思われるような木でも、新しいお庭の雰囲気に合うように剪定したり配植するのも、当店の腕の見せどころです!新しい木を植えるにも、抜根処分するにも費用がかかりますので、こちらもコストカットにつながります。
③既存のラティスフェンス1枚分を加工し、駐車場へ出入りできるようにします。フェンスの1枚が内側に開くように加工し、ラティスフェンスを固定していた駐車場側のアルミフェンスも、ピッタリの長さだけ切り、通れるように加工します。
※ 今回のお客様の場合、月極め駐車場のオーナー様に許可をいただいたので、こういった施工が可能でした。お隣の敷地に関係することですので、オーナー様にしっかりとお話を通し、必ず許可をいただいてから施工を行う必要があります。
④ポルトガルで購入したお花のタイルを埋め込んだ花台を設置します。季節の植木鉢を置いて楽しめます。
植木の根元まで防草舗装をすると木が枯れてしまいますので、それを防ぐために木のまわりはピンコロ(10センチ角のブロック)で縁取りをし、土を残します。木の根は簡単に説明すると、幹の高さと同じだけ直下に一番太い根(直根)が伸びており、広がる枝と同じ広さで地中に根が広がっています。そのことを考慮して土を残してあげると枯れることはありません。今回、一番の大木である「スダジィ」は、他の植栽と合わせて大きく縁取ることで、根が横に伸びていけるよう余裕を持ったつくりにします。
施工後です。危険な飛び石はなくなり、庭石たちは花壇の縁取りとして活用されました!飛び石として使用される石というのは、表面だけが平らであって、他の部分はとがっていたりすることが多く、配置の仕方により、このように縁取りとして利用することができます。
和風の木が多いので、お庭全体を和的なデザインにしています。防草土は広面積に使用する場合、割れてしまう可能性があります。そこで、2メートル程度の距離で、お庭の景観を壊さないよう、伸縮目地の代わりにレンガでラインを入れています。
既存のラティスフェンスの1枚を外し、木の枠をアーチ状に取り付けます。そこへ蝶番を利用し、内側に開くように取り付けます。ラティスフェンスは外側を切るとバラバラになってしまいますので、ビスでしっかりととめ、対応します。
※ 先ほど図面の部分でもお伝えしましたが、今回のお客様の場合、月極め駐車場のオーナー様に許可をいただいたので、こういった施工が可能でした。お隣の敷地に関係することですので、オーナー様にしっかりとお話を通し、必ず許可をいただいてから施工を行う必要があります。
ご主人様がポルトガルより買ってこられたお土産のタイルを、花台の側面に使用しました。ご主人様からは「床に使えないかな?」というお話をいただきましたが、歩く場所に使用すると割れてしまうこともあります。せっかくのタイルがダメになってしまうのは避けたいですので、花台への使用をおすすめしました。タイルの雰囲気と合うよう、色を合わせたオーストラリアンレンガを使用しました。
ビフォアーアフターです。
凹凸が多く、つまづいて転んでしまいそうだったお庭が、平坦で歩きやすくなりました。お困りだった雑草も、防草対策で管理のしやすいお庭となりました。
そして、直接入ることのできなかった駐車場へも、ラティスフェンスの加工で楽に行き来できるようになりました。
既存の植木、庭石、ラティスフェンスなど、すべて再利用したことで、大幅なコストカットにつながるだけでなく、今まで一緒に過ごしてきたお庭の”住人”たちが、新しいお庭でもしっかりと活躍できる、素敵なお庭になりました。
「今までは出るときに不安がいっぱいだったけれど、これで安心してお庭に出られるわ!」と奥様にお喜びいただきました。 ご主人様には「駐車場までの道のりが、車が目の前に見えているのに遠かった。車への行き来が楽にできるようになったので、妻も安心していると思う。ありがとう!」とお声をかけていただきました。
奥様の足元の不安も解消され、ご主人様にもお喜びいただき、私どももとても嬉しく思います。
「こんなお庭にしたい」という考えをお持ちでも、「具体的にどこをどうしたらいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。そんな時は、当店へご相談ください。今お悩みのことや、ご要望をしっかりとお伺いし、すべてを叶えられるよう、女性1級建築士が最善のプランをご提案いたします。今後も当店らしく、「既存のものを大切に」をモットーに、皆様のお庭づくりをお手伝いしていきたいです!